PIOピアノ雑記帳

ピアノ、クラシック音楽関連の話題を主とした雑記帳blogです。

カテゴリ: 【音楽以外の芸術ジャンル】

映画の話題連投となりますが、
「もう最高♪」とのウワサを聞いて、Amazon Primeで視聴しました。
へえ、ジャズのアニメ映画なんだ、というだけの前提知識で。

迫力の演奏シーンがてんこ盛りで、びっくりしました。
音楽そのものを聴かせたい!という熱意に満ちた映画です。
終始、圧倒されているうちに終わってしまった、という印象です。
確かに、熱量の高さたるや、特筆ものでした。

テナー・サックスを始めて3年目ながら、大物ぶりが顕著なサックス奏者の宮本大、
4歳からピアノを始め、現状のJazz界に飽き足らないというピアニストの沢辺雪祈、
上京した大に触発され、大学入学後にドラムを始めた初心者ドラマーの玉田俊二。
若者3名が18歳で組んだジャズバンド「Jass」の活躍(2年間かな?)を描く作品。

以前から、漫画として評判を博していた作品なのだそうですね。
音楽をメインに据えて扱う作品、映画界でもTVドラマ界でも、増えてきている気がします。

音楽&ピアノ演奏は、ピアニスト・上原ひろみが担当しているとのこと。
本格的な演奏になるわけです。
YouTubeで見つけた紹介動画を貼っておきます。

 

昨日の昼間、久々に映画を見てきました。
「IMAX」なるものも初体験。身体にズンズン感じる振動付きの音響、
なるほど、「+500円」の価値があるかも、です。
あ、伊福部昭さんの「ゴジラのテーマ」がズンズン響いてきたことは言うまでもありません!

映画選択は夫によるもので、私はただくっついて行っただけ💦
主役ペアが、NHK朝ドラ「らんまん」牧野夫婦と同じ俳優さんで、びっくりしました。

昨年11月に既に公開済みの映画ですが、
アカデミー視覚効果賞を受賞したことで、改めて注目されているようですね。
制作上の新機軸は、メイキング動画で解説されていました(先ほど発見)。
なるほど。納得。

ウクライナやガザ地区で戦闘状態が続く今、
太平洋戦争末期~GHQ占領期(米露緊張時代)の日本を舞台に
特攻隊の生き残りを主人公に据えて、ゴジラを描く、という設定に、制作側の意気込みを感じました。
エンドロールに出てくる名前の多さ(協力機関の多さ)にも圧倒されました。

ただ、ゴジラについて全く詳しくない私にとっては、
ゴジラの襲来が何を意味するのか、ゴジラ自身が何を求めて動いているのか、その辺が伝わってこなかったのが、なんだか釈然としませんでした。
原子力利用とのリンクは、もはや絶対的前提であるとしても、戦時中(いや戦前から?)度々小さな島を襲っていたのは一体なぜなんでしょうか。

ゴジラは死に絶えたわけではない……ということを仄めかすラストというのも、きっとお約束なんでしょうね。

「うわあああ……」と画面に惹きつけられ、上映時間中たっぷり集中できる
という意味で、いい映画でありました。

宮島早朝散歩の後は、ガツガツ観光する気分ではなく、ちょっと一息つける場所……と探してみて、現代美術館に行ってみようと思い立ちました。

広島駅からは、バスや市電などもあるようでしたが、お散歩日和だったこともあって、ふらふらと徒歩で行ってみることに。
「比治山スカイウォーク」なるものにも興味を覚えて。

途中で渡った橋からの景色
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恵比寿ガーデンプレイスに行くときの動く歩道に勾配がついたみたいなスカイウォークを経由して、さらにてくてく歩いていくと、ありました、美術館。

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美術館に入る階段から振り返ってみたら、ムーアの彫刻が。
さて、入館。

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こちらの特別展へ。
市内の小学生たちが大勢入館していて、学芸員の方々がグループに分けて引率、説明されていました。
めちゃくちゃうるさいかも……と覚悟したのですが、小学生たち、お行儀がよかったです。
東京では、子供たちがあれほど大勢がそろうことって、あまりないような気がします。

子供たちが退館するのを気長に待って、ゆるゆると鑑賞。
写真撮影OKとのこと。
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画集(といっていいのかな…)出版の副産物とでもいうような展覧会のようでした。

「静物画の中のガラス食器」

自身で描いてみたいガラス食器について、画家がガラス作家・山野アンダーソン陽子に言葉で伝える。その言葉に応答して山野がガラスを吹き、出来上がったガラス食器を見ながら画家が絵を描く。
その後、写真家・三部正博が画家たちのアトリエを訪れて写真を撮り、デザイナー・須山悠里が本をデザインする。
スウェーデンとどいつ、日本を舞台にくり広げられたプロジェクト(チラシより転載)。


化学の実験器具も思わせるようなシンプルな手作りガラス製品を見ると、なぜか北欧の香りを感じます。実際に作家の方は北欧在住なのですけれど。

特別展以外の通路などの場所も、なかなか雰囲気がありました。

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ついでに……と思い、併設のカフェでブランチ……というか、ランチというか。
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ゆったり気分を満喫してから、新幹線に乗るべく駅へと戻りました。
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半日の広島観光、なかなか良いチョイスだったかな、と自画自賛

5月5日から公開が始まり、もう公開終了となった映画館も多々。
滑り込みで見てきました。
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2時間以上の長編でしたが、長さは感じませんでした。
宮沢賢治という若者が生きた時代、関わった場所(花巻・東京)の雰囲気をよく伝えていると感じました。
役所広司(賢治の父・政次郎)、菅田将暉(賢治)、森七菜(賢治の妹・トシ)、上手いです。

男性俳優の二人はよく知っていますが、森七菜さんて、どんな人?
と、いまググってみたところ、朝ドラ「エール」で、主人公である音の妹・梅(黒メガネをかけて小説家を目指した末っ子)を演じていた俳優さんと判明。
いやはや、黒メガネの威力ってすごいですね。同一人物とは、まったく気づきませんでした。

しまった!
この映画、留学生にも紹介しておくべきであったと、ただいま臍を噛んでおります。
大正時代の雰囲気など、実感できたはずではないかと。
ごくわずかの映画館で6月22日(木)まで上映中とのこと。間に合うかなあ。

金曜日。
映画館入館時は真夏のような炎天下。
終わって出てきたら、さわやかな風が吹いていました。
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2023-06-08

ベルリン・フィルの常任指揮者に就任した女性マエストロのストーリー
というのに興味を覚えて行ってきました。

でも、思ったようなストーリーとはまるで異なるものでした。
最初のシーンが、既に就任後7年間(だったかな?)を経て、マーラーの交響曲全曲録音を終えようとしている音楽界の帝王(女帝?)としてインタビューを受けているというシーン。

指揮者としてだけでなく、現代音楽の作曲家として、
オーケストラ団員の人事を担う責任者として、
音楽大学で授業を受け持つ教育者として、
さらに、コンサート・マスター(ミストレス)とともに幼女を育てている家庭人として、
八面六臂の大活躍をする日常が描かれます。

でも、その采配ぶりは、けっして公平なものとはいえず……
主人公を女性として描く意味があるのか?という気もしました。

ストーリーの本筋は、彼女(リディア・ター)の「身から出た錆」がもとで、
精神的に不安定になり、ステージ上で奇行に走るに至る、というもの。
その後、西欧での活躍の場が得られなくなり、おそらくは東南アジアへ。
最後のコンサート・シーンにはびっくり仰天!
今の世の中がこのまま進展していくと、ああいうコンサートになるのでしょうか。
いや、既に行われているのかも?

女性指揮者、という触れ込みは、仮の姿。
権力を手中にした者への警鐘と、
コンサートという芸術が今後辿る道を、皮肉たっぷりに描いた作、といったところかと思います。

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仕事帰りに駆けつけた、初めての映画館。
外に出たら、雨模様でした。

昨日の昼間、実に久々に母校の大学を訪ねました。
ピアノ・スタジオで、友人(後輩かつ我がピアノ・アドバイザー♬)と楽しんだ後に。

さてさて、まずもって、最寄駅から大学までの変化に驚愕。
突如、C大学のキャンパスが登場。
は?
ここ、以前は何だったけ??
その後、恩師の言葉で判明したことには、、、
バスターミナル!
わわわ、そうでした、そうでした!

そして、大学正門前で、お口あんぐり。
うわさには聞いていましたが、
突如、ファッショナブルなビルが登場。
こ、こ、ここが会場ですか??
恩師の、講演会の。
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講演会のテーマは、後撰和歌集。
40年近く前、大学1年生で受けた講義でも扱われた和歌集で、
私は卒業論文でも、近い時代の、近いテーマを選びました。
そして、卒業後もしばらくは、大学院生や大学OGのみなさん、恩師の先生方と「後拾遺和歌集」について輪読会(研究会)を続けた期間もありました。
他のカテゴリー分野へと仕事を移って、今や30年以上になる私ですけれども。

先生手書きのレジュメで(なつかしさ全開!)、
なつかしいお声で、変わらぬシュっとした見目麗しい姿で話される内容に、
先生のリードにより聴衆で読み上げる和歌に、いろいろジンジン胸に沁みました。

その後、会場内のとあるスペースで、
前述の友人、そして、先生の同級生とおっしゃる18年先輩と、先生ご自身と、
4人でわいわいお話しすること、なんと1時間半!

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いやもう、なんとも楽しい時間でした。
素晴らしきご縁をいただいている幸運を、しみじみ噛み締める日となりました。

実は、昨日見た映画です。
本日から仕事が本格始動。
昨日の帰宅後から「ねじり鉢巻きで準備」状態となり、映画について書き記す余裕がありませんでした。

映画「生きる Living」
黒澤明監督の古い映画をリメイクしたイギリス映画で、脚本はカズオイシグロ。

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うまいな、カズオイシグロ。
最初は、お役所で働き始める若者の「first day」という視点から、
官僚主義が、ことなかれ主義が幅を利かせるお役所仕事を描いておいて、
徐々に、話の中心は市民課のトップを務める老紳士へと移っていきます。

余命宣告を受けたというのに、
同居する息子夫婦に話を切り出すこともできず、
仕事に行く気力も失って、無断欠勤を繰り返した末に
彼が最後のミッションとして選び出し、取り組んだものは、、、

お堅い紳士の見本のような彼が、
バーで酔っ払ってリクエストし、歌い出すのが、スコットランド民謡。
人生の最後に、一人でブランコを漕ぎながら歌ったのも同じ曲。
この音楽が効いています。

突如、場面がお葬式シーンになってしまった後で、
彼の最後の奔走ぶりが描かれ、
彼をしのぶ人々の姿を丁寧に追っていく
という進行が、心に沁みました。

ちょっとした皮肉や警句があちこちに仕組まれているのも、粋でした。
おすすめです。

美術に詳しい友人とともに国立西洋美術館へ。
憧憬の地 ブルターニュ ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷
久しぶりの青空にも恵まれて、気持ちの良い午後を過ごしました。
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ブルターニュ地方という言葉は知っていますが、具体的にフランスのどのあたりを指すのかからして曖昧だった私。
19世紀前半頃から「異郷」として、19世紀後半には「旅行先」として注目されるようになり、
ポール・ゴーガンが滞在した村、ポン=タヴェンが多くの画家たちを魅了し、
ブルターニュの住人として土地や人々を描く画家が続々と現れ、その画風もさまざまに進化し、
日本からブルターニュに赴き、絵に取り組んだ日本人画家たちも多かった
という歴史を追いながら見ていく展示は、大変おもしろかったです。

「写真撮影可」の絵もたくさんあって、びっくりでした。
以下、その一部です。
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  • ↑ シャルル・コッテ:《悲嘆、海の犠牲者》
写真ではわかりませんが、めちゃくちゃ大きな絵です。壁画かっ!っていうスケール。
それはもう、悲嘆、悲嘆、悲嘆、の迫力です。
しかも松方コレクションですから、フランスから海を渡って日本へ来た作品と知り、二度びっくりしました。

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  • ↑ 黒田清輝:《ブレハの少女》
独特な色合いと、少女の表情が目を惹きました。
サイズは大きくないのですが、密度が濃い!といった雰囲気。


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  • ↑ 小杉未醒(放菴):≪楽人と踊子≫
ブルターニュ地方の民族楽器、民族舞踊を、日本の屏風に仕立て上げた作品。
ガラスケースの中に入っていたので、鑑賞中の人々や他の展示物が映り込んでいますがご容赦を。
色彩も地味で、土地に根付いた素朴な文化であればこその美しさを感じます。
そういったところに、画家の人々も惹かれたのでしょうね。

1時間以上かけてじっくり鑑賞した後、
友人と遅めのランチを楽しみつつ、久々の対面での会話を楽しんでいたら、あっという間に夕方に。

上野公園の桜を楽しみつつ、ささっと散歩もしてきました。
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去り逝く3月、春休みを惜しむ一日となりました。

還暦を越えて、映画が安く見られる!ということで、
思い立って、中国映画をば。
中国語の原題「隠入塵煙」、英語版タイトルは「Return to Dust」。

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中国西北地方の農村だという舞台の映像が美しくて、心に残りました。
主人公のヨウティエ(有鉄)は、極貧の農民で、辛い農作業に明け暮れているのですけれど。

厄介払いの結果のような見合いが設定され、彼と結婚することになったのが、
脚に障害を持ち、度々お漏らしもしてしまうクイイン(貴英)。
お互いに口もきけないような間柄だった二人が、次第に心を通わせるようになり……というストーリーです。

ヨウティエの力仕事っぷりが、あまりにも堂に入っていて驚嘆したのですが、
俳優というよりも、実生活では農民をしているとのこと(監督の叔父さんだそうです)で、納得。

小麦づくり(畑の整備、種まき、収穫、運搬、脱穀、袋詰め、商品運搬、売却すべて)、
同様に、巨大トウモロコシ、ジャガイモも手掛け、
同時に、地元の土からレンガを作り、材木とともに組み立てて、自分で家を建ててしまう。
スーパーマンか!
と思いました。

それなのに、極貧。
農作業にプラスして、村の有力者の私用のためにアゴでこき使われます。
病気療養中の有力者を助けるための献血まで、何度も強要されるのです。
普通の人は車(有力者はBMW)を使うのに、ヨウティエは、ロバとリヤカー(荷車)。
風呂がわりにヨウティエ、クイインが水浴びをしている用水路(?)を、走り去る車のライトが照らします。
2011年の時点で、こういう生活だったのかと衝撃でした。

でも、二人で協力して収穫で実を上げ、卵を産む鶏や、豚も飼うようになり、
生活基盤が固まってきて、将来の夢も語り合うようになった二人。
ところが、この幸せは続きません。

「極貧の家を取り壊すための補助金を出す」
「貧しい者を対象に近代的な家を支給する」
という政府の方針が、二人の周囲の有力者を動かすことになるのです。
さらに、追い打ちをかける出来事が……。

「えっ、これで終わり?」という結末でした。

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中国政府、よくこの映画にGOサインを出したな~という気もします。
そういえば、
映画の最初に出る「配給会社」のクレジット画面、次から次へとすごい数にのぼりました。
どういう背景があるのでしょうか。

人間の幸せとは? 政治の役割とは? 今後の世界の目指す方向は? などなど、
見終えてから、いろいろ考えさせられています。

2023年3月15日(水)午前に行ってきました。
初めて訪れた東京ステーションギャラリー。
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1898(明治31)年-1928(昭和3)年の30年間という佐伯祐三の短い生涯が、次のような展示構成で示されていました。
  • プロローグ:自画像 
  • 第1章:大阪と東京 <柱>と坂の日本―下落合風景と滞船(1926~27年)
  • 第2章:パリ 壁のパリ(1925年)
  • 第3章:ヴィリエ=シュル=モラン(1928年)
  • エピローグ
フランスの街並みというか、店をお洒落に画いた画家
といった程度の薄い認識しか持たずにいたのですが、こんなに短い一生だったのですね。
すごいイケメンだったことも、
学生結婚をして、大学卒業後すぐ妻子を伴ってパリに渡ったことも、
一度帰国後、再び渡仏し、当地で亡くなったことも、
彼の死の2週間後に、一人娘・彌智子も同じ病で死去したことも、
すべて初めて知りました。

東京ステーションギャラリーという展示場、
彼の絵にぴったりだと思いました。赤いれんがの壁と、実にマッチ。
部屋から部屋へと移る際の階段もこんな感じで、雰囲気たっぷりです。
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そして、何よりも、絵の持つ圧倒的な力に感銘を受けました。
いろんな人から批判や影響を受け、でも、新しい表現を求めてどんどん進化していったことに。
こだわる素材、画角、モデルについては、そればかりを描き、追求する時期があったことに。

普通の美術展よりちょっとお安い入場料でしたが、インパクトは大いに大きかったです。
おすすめ。
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(鑑賞後、会場を出てからギャラリー入口を見下ろして撮影)

アップが遅れましたが、
昨日の1ドルコンサートの後、港の見える丘公園をお散歩してきました。
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うらうらと暖かい気候に恵まれて、雲ひとつない青空。
お散歩日和でございました。
目的は、こちら。

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常設展「文学の森へ 神奈川と作家たち」
第2期の「芥川龍之介から中島敦まで」でございます。
実は、4月からのお仕事とも関連があるので、お勉強も兼ねて。
入館料、一般260円(65歳以上は110円)!
1ドルコンサートといい、こちらの展示といい、ものすごくお財布に優しい💙

入口の特別動画上映といい、
アニメ「文豪ストレグス」とコラボしてのクイズといい、文学館、がんばっています。
クイズに回答して、中島敦の缶バッジ、いただきました。
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充電完了!の気分でした。

都美術館へ行ってきました。
風は冷たいけれど、雲一つない青空でした。
平日の午前だというのに、上野公園は結構な人出。
とはいえ、美術館の中はさほど混んではいませんでした。


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クリムトの後継者?的な人、、、といった認識しかなかったのですが、
いろいろ波乱万乗な、彼を取り巻く時代と人間に圧倒されました。

エゴン・シーレ16歳(ウィーンの美術大学に進学)~22歳(大学中退後)で1フロア。
21歳でウィーンに嫌気がさし、ボヘミアの森に憧れて居を移すも、
前衛的な生活ぶりがスキャンダルになり、投獄までされてしまい、受け入れてもらえなかった彼。
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続く23歳~28歳で上の階。
最上階には、シェーンベルクの奥さんと不倫の後に捨てられて、25歳で自殺してしまった(!)という画家の作品コーナーも。

シーレはというと、25歳で結婚(4年間つきあった彼女と別れた後)。
その直後に第一次世界大戦で召集。
戦争体験を経て、作品にも変化が見られ、本人もさあ、これから点……の意を強くしたところでスペイン風邪にかかり、妊娠中の奥さんの死後3日目にご本人も死去って、悲劇的すぎます。

撮影可のコーナーが一か所だけありました(風景画)。
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久しぶりの美術、楽しゅうございました。
(月曜日で今年度の授業を解脱したというのも大きい♪)

この後は2台ピアノの合わせ練習へ。
満喫の一日でした。

水曜日のお仕事が一段落したので、久々に映画館へ。
モリコーネの映画なら、きっと音楽も堪能できるに相違ない、という単純な動機です。

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完全なるドキュメンタリーでした。
モリコーネ氏ご自身による談話(インタビュー)記録がてんこ盛りです。
特に冒頭からしばらくは、ほぼ談話のオンパレード。

父親がトランぺッターで、音楽に親しむ家庭に育ったこと、
ローマの音楽院で現代音楽の作曲家・ペトラッシに師事し、モリコーネ自身、実は現代音楽を手掛けてていこうとしていたこと、
師弟関係がぎくしゃくしたとの噂もあるが、実は良好だったと考えうること、等々、
周囲の人々の証言も多々挿入され、ひたすら語られていきます。

映画音楽を手掛けるようになった、というあたりから
日ごろの疲れが出て、わたくし、記憶を失っていた時間帯も。💦

でも、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」あたりから覚醒。
カラフルな映画の場面、音楽も多々登場するようになり、引き込まれました。
いやあ、やはり、いいです♪ 彼の音楽💚
「ニュー・シネマ・パラダイス」
「ミッション」(音楽「ガブリエルのオーボエ」)
「海の上のピアニスト」
などなど。

オスカー(アカデミー賞)に6度もノミネートされながら、受賞できず。
坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」は、モリコーネの「アンタッチャブル」を抑えての受賞だったのですね。
2007年になって、やっとアカデミー賞の名誉賞を、
2016年に『ヘイトフル・エイト』の音楽で第88回アカデミー賞 作曲賞を受賞。

印象に残ったエピソード。
「ニュー・シネマ・パラダイス」の監督は、当時、駆け出しの若者。
その監督が、「既に実力者として名を挙げていたモリコーネ氏が全く偉ぶらず、映画を評価して対等に接してくれたことが忘れられない」と語っていました。
そんなモリコーネ氏ですが、ご本人はずっと「映画音楽は、あと10年で辞める」と言い続けていて、そう言わなくなったのは2000年代に入ってから。
2001年の9.11事件の鎮魂曲も含め、本格的なオーケストラ作品も何作も作曲されていたことも、知りませんでした。

数多くの実力者ミュージシャンが、モリコーネ氏から影響を受けた、受けている、ということを熱く語っていました。
確かに、これほどの影響力を持つ音楽家、他にはいないかもしれません。
映画館で見ていたときよりも、帰宅して落ち着いてから、じわっと感動してしまう……そんな映画です。

教え子や友人に勧められて、観てきました。

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いやあ、よくできたエンターテイメント。
公開からずいぶん日にちが経っているにもかかわらず、結構な人が入っていました(割引の利くサービステイだったせいもあると思います)。
夏休みに入ったと思われる、高校生ぐらいの若い世代の観客の姿も。

前作の本家「トップガン」も映画館で見たはずの私。
今回、a〇〇zonのプライム特典で、改めて見直してから行きましたよ。
1986年公開……36年も経ってたって、もうびっくりです。
トム・クルーズ、頑張ってますねえ(実はワタクシ、同い年)。

前作の肝となっていた、グースの死ですが、
今回の作では、その息子との関係がテーマの一つに。
しかし、親子の世代差にはとても見えませんでした。

ずっと画面にくぎ付け、ずっと手に汗握る展開、あっという間に2時間経過。
特撮技術のレベルアップ度、実感しました。
憂さ晴らしというか、異次元世界にトリップしてみたいときにおすすめです。

東京春音楽祭のリサイタルで訪ねた際にもらった無料チケットの有効期限、
6月いっぱいと気がついて、足を運んでみました。
今年、開館150周年なんですね。

本館、平成館と見たただけで1時間強。
見るつもりだった黒田記念館に行く時間がとれないうちに、閉館時間となりました。
でも、
仕事に関わる「日本文化」紹介について、いい研修となりました。
そして、建物や内部装飾を見るだけでも、いい目の保養になりました。


黒門(重要文化財):鳥取藩池田家江戸上屋敷の正門を移築したもの
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本館内部
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本館前から正門方向を望む
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春休みももう終わり……最後のアガキと言いますか、美術展へ行ってきました。
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「15世紀の初期ルネサンスの絵画から19世紀のポスト印象派まで」
という触れ込みの美術展、なるほど!でした。

次の3部構成。
個人的に印象に残った作品数点と共に覚書として。

Ⅰ)信仰とルネサンス
  • ヘラルト・ダーフィット「エジプトへの逃避途上の休息」1512-15年ごろ(油彩/板)
  • エル・グレコ「羊飼いの礼拝」1605-10年頃(油彩/カンヴァス)
Ⅱ)絶対主義と啓蒙主義の時代
  • グイド・カニャッチ「クレオパトラの死」1645-55年頃(油彩/カンヴァス)
  • カラヴァッジョ「音楽家たち」1597年(油彩/カンヴァス)
  • ジョルジュ・ド・ラトゥール「女占い師」おそらく1630年代(油彩/カンヴァス)
  • ヨハネス・フェルメール「信仰の寓意」1670-72年頃(油彩/カンヴァス)
  • アルベルト・カイプ「家庭教師と御者を伴うコルネリス(1639-1680年)とミヒール・ポンペ・ファン・メールデルフォールト(1638-1653年)の騎馬像」1652-53年頃(油彩/カンヴァス)
Ⅲ)革命と人々のための芸術
  • ギュスターヴ・クールベ「漁船」1865年(油彩/カンヴァス)
  • オノレ・ドーミエ「三等客車」1862-64年頃(油彩/カンヴァス)
  • クロード・モネ「木馬に乗るジャン・モネ(1867-1914年)」1872年(油彩/カンヴァス)
  • ポール・セザンヌ「リンゴと洋ナシのある静物」1891-92年頃(油彩/カンヴァス)
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(画像は、展示室出口で壁に投影されていたデジタル展示。写真撮影可)


上に挙げた作品群、今気づきましたが、なんとすべて「日本初出品」の作品でした!
もちろん絵の魅力で印象に残ったものもありますし、
会場が結構な混雑ぶりだったので(時間指定チケットだったのですが)、たまたまゆっくりその絵の前で鑑賞できたから……というものもあります。
初めて聞く(見る)お名前の方も。

鑑賞時間、1時間強。
うわあ、見た、見た、見た!という感想です。
とはいえ、意外に、J.S.バッハ(1685-1750)、モーツァルト(1756-1791)、ベートーヴェン(1770-1827)の時代~バロック音楽から古典派の時代~の絵は少ないなあ……と思いました。

たった1枚でしたが、カラヴァッジョの絵のインパクトが大きくて、
「そういえば、彼の映画とか、絵をちょっと前に見たなあ」と思い出して調べてみたら、なんと12年も前のことで、驚きました(→2010年2月

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