PIOピアノ雑記帳

ピアノ、クラシック音楽関連の話題を主とした雑記帳blogです。

タグ:♬カーチュン・ウォン

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 定期演奏会第371回
@ミューザ川崎シンフォニーホール

2021年9月11日(土)14時開演 16時終演

指揮:カーチュン・ウォン
ピアノ:三浦謙司
ソロ・コンサートマスター:崎谷直人

<プログラム>
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 Op.83(48分)
 ソリスト・アンコール
  モンポウ:前奏曲 第5番

~休憩~

ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92(38分)


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いやあ、やられました。感動の嵐。
前進全霊、音楽に浸ってまいりましたよ。

ブラームスのP協奏曲第2番は、エリザベート王妃コンクールのネット視聴で、
阪田知樹くんの演奏も、優勝者・フルネル君の演奏も聴きましたけれど、
三浦君の演奏に酔いしれました。

阪田君の演奏は、客観的に「スケール大きい!すばらしい」と感嘆し、
フルネル君の演奏は、「おおお。さすがフランス、欧州の香り!」
と思ったのでしたが、今日の三浦君は、
「音楽が語っている!なんという自然さ!」
とでも言いたい印象。
演奏者と一体化した音楽を感じました。
そして、そして、当然のことながら

生演奏は、すばらしい~🎵

と改めて実感。
なんというか、あの闊達な語りっぷりには、生粋の日本人には出せないようなセンスを感じました。
アンコールのモンポウ、ピアノの音色の美しさにうっとりでした。

そして、カーチュン・ウォン氏の指揮にも、また痺れました。
2018年今年3月、ともに堪能しましたが、
今日のベートーヴェンは、演奏者とバチバチとアイコンタクトをとりながら(暗譜での指揮)、全身を鞭のようにしならせての熱演。
オーケストラも、実に生き生きとしていました。
聴いていて、心拍数がアップしました~♪

会場の聴衆全体も大興奮。
オーケストラが舞台袖に引っ込んでからも、拍手が鳴りやまず、
カーチュン氏を再びステージ上に呼び出してしまったほどでした。
2階の正面席で聴いた私、
オーケストラの音色も惜しげなく浴びることができたという感覚です。

そして、特筆すべきは、
我が席のすぐそばに、反田恭平くんが陣取っておられたということ。
凄いオーラですね。誰しも気づきます。
終演後は、2回ロビーにて、三浦謙司くんと二人で語らう姿が。

いろいろ、ひっくるめて、大変印象深いコンサートでした。

ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団
名曲全集 第165回

2021年3月13日(土)14時開演 16時10分終演

指揮:カーチュン・ウォン
ピアノ:藤田真央
管弦楽:東京交響楽団
コンサートマスター:グレブ・ニキティン

<プログラム>
ウェーバー:歌劇「オイリアンテ」序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491

ピアノソロ アンコール
モーツァルト:ピアノ・ソナタ K.545 第一楽章

シベリウス:交響曲 第2番 ニ長調 作品43


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なんといっても、藤田真央くんのモーツァルトが絶品でした。
3階席から、双眼鏡でがっつり拝見&拝聴。
柔らかな弱音なのに、3階席までまっすぐに届くピアノの音色に驚きました。

特に第2楽章は、天上の音楽。
ただただ、うっとり、夢見心地になりました。
木管との掛け合いが、なんとも素敵。なんて繊細な音楽づくり。

カーチュン・ウォンさん、この協奏曲だけは指揮棒を使わず、
手指を柔らかく使っての指揮ぶり。
それもまた、真央君の個性を引き立てているように見えました。聴こえました。
オーケストラ、指揮、ピアノが一体となって作り上げる特別な世界。
そこに身を浸せたことに、一期一会の出会いに感謝です。

また、アンコールが珠玉の演奏でした。
以前、題名のない音楽会で、真央君自身が「天真爛漫」と名付けていた曲。
さらに進化を遂げて、天真爛漫なる天使となっていました。
軽やかに加えていた独自の装飾音も効果的。

後半のシベリウスは、まっすぐ伸びる針葉樹林さながら、率直さが前面に出ていると感じました。
プログラム・ノートによると、イタリアのイメージも込められているとのこと。
オケの響きが堪能できて、満ち足りた気分になりました。

ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団
名曲全集第137回

2018年 5月19日 (土) 14:00開演 16:10終演

指揮:カーチュン・ウォン
ヴァイオリン:郷古 廉
管弦楽:東京交響楽団
コンサートマスター:グレブ・ニキティン

≪プログラム≫

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 作品47


2018-05-19

演奏を聴いて、元気になりました!
実に伸びやかで、みずみずしい音楽でした。

郷古君。
私が過去に聴いた経験としては、オーケストラと合わせるとなると、ちょっと音量が足りないかな……と感じたこともあったのですが、今日は全く違いました。
美しいヴァイオリンの音色、朗々と響いてきました。痺れました。
2階席のほぼ中央という座席がよかったという側面もあるかもしれませんが(見事な楽器ほど、音が遠くに飛ぶのだとか)、ほんと、彼の音色は魅力的です。
また、彼の弾きっぷりが今日は特に楽しそうでした。
リラックスして、弾きたいまま自由自在に演奏している、という趣。
客席の拍手がなかなか止まなかったのも当然かと。

指揮者は2016年に国際コンクールに優勝している、シンガポール人の若者。
郷古君とは演奏後にハグし合って、お互いを讃えていました。
こういう人間関係も、よい演奏を生むのでしょうね。
ウィーンで研鑽を積んでいる郷古君、
ベルリンに学び、ドイツ人マズア(ゲヴァントハウス管弦楽団で長らく指揮)の愛弟子だというウォン君、
ともにドイツ語が流暢で、コミュニケーションがばっちりとれているのかもしれません。

ウォン君はショスタコーヴィチの交響曲を暗譜で指揮。
パリっとした、メリハリの利いた演奏でした。
曲の輪郭がよく見えたように感じました。
いろんな楽器がソロ演奏で活躍する曲の魅力、存分に引き出していました。
ちょうどショスタコーヴィチに関連する本など読んだ(読んでいる)ところで、彼の交響曲を興味深く聴けた次第です。

管楽器が活躍する交響曲は、2階席で聴くのがおすすめかも。
新緑の瑞々しさが引き立つ季節にふさわしい、すてきなコンサートでした。



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