PIOピアノ雑記帳

ピアノ、クラシック音楽関連の話題を主とした雑記帳blogです。

タグ:♪小井土文哉

〈フレッシュ名曲コンサート〉
読売日本交響楽団
指揮:原田慶太楼
ピアノ:小井土文哉

2021年1月30日(土)15時開演 17時終演
@めぐろパーシモンホール 大ホール

<プログラム>

ロッシーニ:歌劇「セビリアの理髪師」序曲
グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16
アンコール(ピアノソロ)
グリーグ:抒情小曲集より「アリエッタ」

チャイコフスキー:交響曲 第5番 ホ短調 Op.64

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今年初めての生演奏のコンサートです。
開演前のステージ上には、金管五重奏のみなさまが。
祝祭感たっぷりの楽しい演奏に、気分もUP。
コロナ禍のいま、粋な計らいに感謝です。

そんな楽しさのムードをキープしたまま、開演。
セビリアの理髪師序曲。
原田慶太楼さんご自身の解説によると、
グリーグのピアノ協奏曲との共通点からの選曲とのこと。
作曲者のロッシーニが、P協が生まれた1867年に亡くなったこと、
オペラの作曲年・1816年が、P協の作品番号16とも共通すること、
そして、
ロッシーニの序曲はE major〈ホ長調〉で終わっていて、
グリーグのA minor〈イ短調〉とつながりがいい、というのもポイントだったとか。
(調性の主音同士が5度離れた調性は、構成音が1音異なるのみで、近しい関係にある)
なるほど~。
明るいエネルギーに満ちた演奏でした。

次は、お目当ての
小井戸文哉くん登場。
なんとも細くてスタイリッシュに見えました。

何度かテレビやラジオでの演奏を聞いたことがありますが、生演奏はお初。
真面目で端正な演奏、という印象を抱いていましたが、
今回のグリーグは、以前より解放されて自由さが生まれているように感じました。
アンコールも含めて、素敵な時間でした。

そして、チャイコフスキー。
原田さんの作る音楽って、ルバートたっぷりでありながら、自然に流れるところが魅力です。
やっぱりいいなあ、ロシア音楽。
今、個人的にはショスタコーヴィチの小品を練習中なのですが、
共通性を感じるような曲想をあちこちに感じたりもして、とっても楽しく聴きました。

2階席は、やはり管楽器の音がよく聴こえます。
今日のチャイコフスキーにぴったりだったかも。
楽しさ満喫の2時間強でした。

BSプレミアム 2017年12月11日(月)午前5:00-5:55放映
クラシック倶楽部

録画しておいたものを見ました。
演奏者、演奏したピアノ協奏曲の曲目は以下のとおり。
 ~2017年10月21日 東京オペラシティ・コンサートホール~ 
(管弦楽)東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、
(指揮)梅田 俊明

第1位 吉見 友貴 (プロコフィエフ 第3番 ハ長調 作品26)
第2位 鐡 百合奈 (サン・サーンス 第2番 ト短調 作品22)聴衆賞
第3位 原嶋 唯   (ショパン 第1番 ホ短調 作品11)
入選 小井戸 文哉(ラフマニノフ 第2番 ハ短調 作品18)

第1位の吉見君の演奏は、全曲が放映されました。
なるほど、と納得いたしました。
まだ17歳、202名の参加者中最年少で、オーケストラと合わせるのも初めてという話でしたが、本選の演奏はオーケストラとの息もぴったり。素晴らしいリズム感で、みずみずしさに溢れる演奏でした。若い彼が、全身全霊で「音楽している」様子は、見ても聴いても、心動かされるものでした。
演奏を終えた瞬間、ハッと現実に返って我ながらびっくり!といった表情、とってもよかったです。
人生初のオケとの共演、これ以上の形はない、一期一会の演奏だったのでは、と思いました。
これから経験を積んでどう進化していくのか、大変に楽しみです。
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2位かつ聴衆賞の鐵さん、とっても清冽で優雅なサン・サーンスでした。
こちらは、洗練さが際立つというか、しっかり冷静にコントロールした演奏。
曲目自体、他の3曲とは異なり、耳慣れたポピュラーな曲ではないだけに、その鮮烈さがますます際立っていたように感じました。先日のドキュメンタリー番組でも、
音量で圧倒するようなタイプの演奏ではないので、そういった自分らしさが生かせる曲、いつまでも弾いていたいと思う大好きな曲を選んだ
とご本人が述べていましたが、その意図が生きているなあと感じました。

原嶋さん、小井土さんの演奏は時間も短かったので、コメントできませんが、ともにレベルの高い演奏でした。

過去には、聴く側、見る側として、
演奏者、自意識過剰……
と鼻白むような演奏スタイルが目立つことも正直あった日本音コンでしたが、今年は見ても聴いても引き込まれ、気持ち良かったです。日本のピアノ界の将来、明るいかも……。

NHK Eテレ 2017年12月9日(土) 午後3:00~午後4:00放映
「若手ピアニスト頂上決戦~第86回日本音楽コンクール・ドキュメント~」
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今年の日本音コン・ドキュメントは、ピアノ部門に絞っての放映でした。
なるほど、確かにとってもレベルの高いコンテスタントがそろっているように感じました。
応募の条件が年齢だけ(17歳~29歳)ということ、
書類審査や録画等での予備審査はなく、
202名もの応募者が、10分間の生演奏で第一次予選を受けること、
初めて知りました。

それにしても、
このコンクールの本選に残るような人材でも
「ピアニストという職業に就けるかどうかはわからないけれど」
と言わざるを得ないような世界。
「1日に9時間ぐらいでしょうか」というほどの練習をこなしてなお……という現実は、つくづく厳しいなあと思います。

今回、本選に残られた4名の方々は、それぞれ本当に真摯に努力されていることがよくわかり、全員を応援したくなりました。
来週月曜11日には、クラシック倶楽部で、ピアノ部門本選の演奏が放映されるようです。
こちらもじっくり聴きたいなあと思いました。

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