PIOピアノ雑記帳

ピアノ、クラシック音楽関連の話題を主とした雑記帳blogです。

タグ:♪ダソル・キム

たまたま目にした情報です。
ウィーンで開催される国際ベートーヴェン・ピアノ・コンクール
第1次予選がオンラインで行われ、セミファイナリスト12名が選ばれたそうです。

つくづく、予選はオンラインというコンクールが多いことに気づかされます。
予選から実際のホールで開催されたエリザベート王妃国際コンクール、
そのマネジメントに敬意を表します。

スクリーンショット (2)

さて、このベートーヴェン・コンクール
セミファイナリストのお写真の中に、見覚えのある方がお二人、並んでおられました。
石井楓子さんは、テレビ番組でもお見掛けした方。(→2018年3月
キム・ダソル氏は、クライバーン・コンクールで応援した思い出が。(→2017年6月
今もご活躍の様子、何よりです。

スクリーンショット (1)

セミファイナル、ファイナルは、ウィーンのホールで
10月18, 19日、そして21日に開催予定とのこと。

そして、そうです。ショパン・コンクール。
同じ時期に、
ワルシャワで開催予定です(10月2日~23日)。
まずは、その予備予選が7月に予定されていますが(➡予備予選スケジュール
予定通り開催されますように。。


【追記】結果発表
1st prize: Aris Alexander BLETTENBERG (Germany)
2nd prize (ex aequo): Dasol KIM (South Korea)
2nd prize (ex aequo): Philipp SCHEUCHER (Austria)
4th prize: Rachel BREEN (USA)
5th prize: Maximilian KROMER (Austria)
6th prize: Yeon-Min PARK (South Korea)

ファイナルが始まっていますが、
お気に入りのコンテスタントが消えてしまって、聴く気ダウンの私です。
後ろ髪ひかれる気分でいたところ、
コンテスタント頁の紹介ビデオ(PV)についての質問をいただいたりなんかして、
「そうだ!PV(プロモーションビデオ)の内容を残しておこう!」と思いたちました!

◆キム・ダソル君(Dasol Kim 韓国28歳)

最初のひとこと
こんな立派なホールで演奏するチャンスを得て、大変楽しみですが、また緊張もしています。

Q:どう準備されますか?
A:ただ深呼吸して……(考えつつ笑顔で)ベストが尽くせますように、って思います。
 (真面目な顔になり)そして、練習します!

Q:ピアニストじゃなかったら、どんな仕事をしていると思いますか。
A:何かパフォーマンスと関連する仕事でしょうか。
 外科医とか歌手とか、どんな分野でもいいんですが、
 演奏でいつも感じるような高揚感の得られる仕事を探します。

Q:何か弱点がありますか?
A:ピアニストとしては、旅行が上手じゃないことです。
 (笑顔)飛行機が嫌いなんです。

Q:モティベーションを持ち続けられるのは、なぜですか?
A:どうしようもないくらい音楽に恋してしまっている、ただそれだけです。

******

率直な人柄が伝わってきます。
ステージ上のスタイリッシュな姿に比べ、なんとも素朴な雰囲気ですし。^^

・I just take a deep breath, and hope for the best.  And practice!
・I guess I’m just really hopelessly in love with music.

って、名言だと思います。
誤訳も含まれていると思いますが、PIOはそう聞き取ったってことで、ご容赦を。。。

引用元サイト→ Dasol Kim (The Cliburn "Contestant")

2017-06-08 (1)


大変に完成度の高いリサイタル45分間。とても全員は聴けていませんが、
「また聴きたい!」と思った人を挙げておきます。偶然、国籍もばらけました。

1.Martin James Bartlett(英国20歳)→第一次の演奏動画 
今朝LIVEで聴いて、生き生きとしたみずみずしい演奏に驚嘆しました。
課題曲Hamelin's Toccata on "L'homme armé"も、実に楽し気に響き、リサイタル全体を通して、彼の中から音楽が溢れ出て来ているよう。
ジーニアスって、こういう若者のことをいうのかな…
演奏前にピアノ椅子の高さと格闘して客席に話しかけちゃうなんて、自然児みたい…と、
直木賞の小説『蜜蜂と遠雷』の主人公、風間塵のことが心をよぎりました。

2.Alina Bercu(ルーマニア25歳)→第一次の演奏動画
演奏者紹介VTRで話す様子も、演奏姿も、生命力に溢れてチャーミング。
「聴衆が多ければ多いほど嬉しい♪」と笑顔で答える彼女です。
課題曲のHamelin's Toccata も、ちょっとコケティッシュな雰囲気で魅力的でした。
(それまでの演奏が真面目に響いたせい?…今日聴いた演奏はバリエーション豊かでした!)
プロコフィエフソナタも切れ味鋭く躍動し、彼女らしさが表れていたと思います。

3.Daniel Hsu(米国19歳)→第一次の演奏動画
最初のベートーヴェンソナタ31番で心を持って行かれました。
こんなに詩情豊かな曲だったとは!(ベートーヴェンの勉強不足を露呈する私…)
超絶技巧のリストも、技巧より歌心が伝わってくる演奏。
もちろん超一流の技巧、指さばきにも圧倒されました。

4.Yutong Sun (中国21歳)→第一次の演奏動画
内面的な音楽づくりに共感しました。
課題曲Hamelin's Toccataには歌いあげる浪漫性が満ちて、現代的に響く他とは異なる印象。
ショパンのノクターン、沈潜していく雰囲気にぞくぞくしました。
プロコフィエフソナタも、内面的な音と攻撃的な音を使い分ける深い演奏でした。

5.Ilya Maximov(ロシア30歳)→第一次の演奏動画
冒頭、Franck Cesar / Harold Bauerのプレリュード・フーガ・変奏 の美しさ、
そして後半で見事に構築されたラフマニノフの世界に感動しました。
ラフマニノフって、ロシア魂ってこういうものか!と納得です。
30歳、既にキャリア十分なのに、何とも初々しい様子も微笑ましく。

6.Dasol Kim(韓国28歳)→第一次の演奏動画
2010年のエリザベート王妃国際コンで注目したコンテスタントと7年ぶりに再会。
当時惹かれた透明感のある音色健在で、冒頭のハイドンから嬉しく聴きました。
続けてリリカルなアルベニス、推進力に満ちた課題曲、そして幻想的なラヴェルというプログラム構成もお見事。聴かせました。

画像は、休憩時間中にインタビューに答えるアムラン氏(課題曲の作曲者)。
インタビュワーはコンクールでコメンテータを務めるAnderson&Row。ピアノデュオを組む二人の率直な感想やコメントも好感度大です。


2017-05-27 (1)

↑このページのトップヘ