実は私、コロナ禍以来、ネット上の匿名参加ピアノ・サークルに所属していまして、毎月、月末までにその月の「お題」に沿った小曲を仕上げる努力をしています。
で、先月の月末、お題である
「暗めの曲」「重い曲」
に沿った、サクっと仕上げられる曲を探してみて行き当たったのがこちら。
で、先月の月末、お題である
「暗めの曲」「重い曲」
に沿った、サクっと仕上げられる曲を探してみて行き当たったのがこちら。
- チャイコフスキー作曲『四季』より 10月 秋の歌
いやいや、10月じゃなくて11月だから!
とは思ったものの、
「メイン部分が短調だし、暗めでいいんじゃない? この曲、昔、好きでよく弾いてたし、今年の日本は今、まさに、やっと秋だし。」
ということで、決定。
実は、先月は広島行きなどもあってバタバタしていて、曲探しを始めたのが既に月末。
たまたま、
とは思ったものの、
「メイン部分が短調だし、暗めでいいんじゃない? この曲、昔、好きでよく弾いてたし、今年の日本は今、まさに、やっと秋だし。」
ということで、決定。
実は、先月は広島行きなどもあってバタバタしていて、曲探しを始めたのが既に月末。
たまたま、
- 12月 クリスマス
を友人宅で開催予定のクリスマス会で弾いてみようかな、と思い立って、この曲集を開いたついでに「秋の歌」に出会ったという経緯だったのでした。
そんな事情で、なつかしく譜面をめくっているうちに疑問がいろいろ湧いてきた私。
(1)10月「秋の歌」とは、紅葉のロマンティックな季節では?なぜ曲集の中で一番暗い曲調?
(2)11月「トロイカ」とあるが、雪のそりといえば11月なのか?早すぎないか?
(3)5月「白夜」とあるが、ロシアでは本当に5月が白夜なのか?
そこで手に取ってみたのが、こちらの本です。
そんな事情で、なつかしく譜面をめくっているうちに疑問がいろいろ湧いてきた私。
(1)10月「秋の歌」とは、紅葉のロマンティックな季節では?なぜ曲集の中で一番暗い曲調?
(2)11月「トロイカ」とあるが、雪のそりといえば11月なのか?早すぎないか?
(3)5月「白夜」とあるが、ロシアでは本当に5月が白夜なのか?
そこで手に取ってみたのが、こちらの本です。
著者: ロシアフォークロアの会なろうど
出版社: 東洋書店新社
頁数: 234P
発売日: 2018年06月01日
いや、嬉しいことに、音楽学の研究者で、ラフマニノフ講座の講師としてお姿を拝見したこともある、一柳富美子氏による「音楽歳時記 チャイコフスキイ≪四季≫」というコラムがありました。
そこには、なんとこの曲集の12曲各曲についての丁寧な解説が。
おかげさまで、上記(1)(2)(3)の疑問がすべて解けました~。
その部分を抜き書きします。
いや、嬉しいことに、音楽学の研究者で、ラフマニノフ講座の講師としてお姿を拝見したこともある、一柳富美子氏による「音楽歳時記 チャイコフスキイ≪四季≫」というコラムがありました。
そこには、なんとこの曲集の12曲各曲についての丁寧な解説が。
おかげさまで、上記(1)(2)(3)の疑問がすべて解けました~。
その部分を抜き書きします。
(1)ロシアの十月は雨や冷え込みなど悪天候に見舞われることが多く、「秋の歌」と題されてはいるが、すでに「黄金の秋」は過ぎ去り、チャイコフスキイはすべての生命が無に帰る寂寥の秋を描いた。「ここではすべてが緩慢で陰鬱で沈痛でなければならない」とは≪四季≫の名演を残したピアニスト、イグームノフの言葉。
(2)初雪が降り、気温が氷点下になると、ロシアの人々は俄然元気になる。死の後には必ず新たな誕生が訪れる。すべての生き物はそうして命を繋いできたのだ。だから、悲劇の頂点たる十月の次は、新しい冬の訪れと民衆の喜びが音楽によって具現化されている。
(3)いくら広大なロシアでも、5月に白夜はありえない。つまりここでも白夜は文字通りの明るい夜ではなく、暗く重たい冬の夜から完全に解放された自由な気分の象徴としての白夜、エピグラフにあるように一気に芽吹いた新緑の芳香と5月の新鮮な夜、あるいは間もなく訪れる本当の暮れない夜への期待感などが表現されていると考えるべきだろう。
納得。
他はざっと斜め読みしただけですが、衣食住の季節ごとの伝統なども解説されていました。