PIOピアノ雑記帳

ピアノ、音楽関連の話題を主とした雑記帳blogです。

カテゴリ:音楽コンクール > シゲルカワイ国際ピアノコンクール

どういうわけだか、私のスマホでネット接続すると、標記コンクールの案内広告が現れるようになりました。今日は通勤途中に読む本をうちに置き忘れてきたこともあり、暇つぶしにクリックして読んでみると、今年の第1回とはいろいろ様変わりするようです。
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目を引くのが、ファイナル。
会場が、みなとみらい小ホールから、東京文化会館小ホールへ。
曲目が、ソロ曲から、事務局指定の伴奏者との2台ピアノによる協奏曲へ。

指定された曲目は、モーツァルトから矢代秋雄まで、総数28曲。
伴奏者は 次のように記載されています。
ロシアからの参加者を増やしたいということでしょうか?

アンドレイ・ピサレフ(ロシア・国立モスクワ音楽院ピアノ科学科長・ピアノ科教授)
パーヴェル・ネルセシヤン(ロシア・国立モスクワ音楽院ピアノ科教授)
また、セミファイナルは古典派ソナタと自由曲となり、
ラヴェル、ドビュッシー、フォーレ、スクリャービンから選択という、今年の課題2枠目はカット。

予選はシューベルト。今年、予選は聞いていないので、変更があるのかどうか判断つきませんが。

 開催日程は8月上旬。セミファイナルまでは@表参道のカワイパウゼ。これは今年と同様です。

第1次予選  8/4土〜6月
セミファイナル  8/8水  9木
ファイナル   8/11土  @東京文化小ホール

また聴きに行けたらいいなあ、と思います。
 

初めて、音楽コンクールを会場で、生で聴いてみて……会場に足を運んでみて感じたことを書いておきます。

(1)聴衆いろいろ
スポンサー企業の方々が結構大勢いらしていることに気づきました。特にファイナル会場。
中には、マナーに問題のある方も。
演奏中に、大きい音を立てて何度もカバンのファスナーの開け閉めをする、プログラムの紙をガサガサさせる、居眠りの末にパンフレットを床に落とす……等々。

表彰式で紹介されることもあって、でしょうが、
演奏者交代の間に、関係者が大勢でわさわさと会場入りしてきたのも気になりました。
休憩の時間帯にできなかったのでしょうか?
優勝者の演奏直前の時間帯だったことも、「優勝候補の演奏を聴きたい」という要望でもあって??などと勘繰りたくなりました。。。一部しか聴いていないものの、優勝者のセミファイナルでの演奏は別格だったように感じたので。

そして、聴衆の中には、演奏を終えたコンテスタントも交じっていたのですが、
これまた、演奏中に堂々とスマホをいじりだして、あっけにとられました。。。まあ、若者としてはよくある行動なのかもしれませんが。。。。
そんな彼も、優勝者の演奏になるとスマホをしまって真剣に聴いていました。
コンテスタントの間でも前評判が高かったのか、友人関係を築いていたためなのか、わかりませんが。

(2)演奏いろいろ
審査委員長の講評では、
入賞できなかった人も、ファイナルに進めなかった人も、ほとんど差はない。レベルが高かった。
という話でしたが、私はちょっとこれはリップサービスの気がします。
今まではネット視聴だったので、ネットでは気にならなかった差が、会場でははっきりわかった
ということなのかもしれませんが、私にとって「いい!」と思える演奏と、そうでない演奏との差は大きく感じました。

中でも驚いたのは、ファイナルのステージで、時間オーバーにより演奏をストップさせられたコンテスタントがいたこと。
演奏にも単調さが感じられ、他のコンテスタントとの格差は明らかでした。
単にファイナル向けの準備不足が露呈しただけなのかもしれませんが、彼も含めて6名全員が横一線の「奨励賞」というのも、ちょっと納得できないと感じました。

辛口になりましたが、以上、率直な感想でした。

第1位  三浦 謙司
第2位  サン ジッタカーン
第3位  原嶋 唯

ソナタ賞  サン ジッタカーン
オンキョー賞  高木 竜馬

********

三浦さんの受賞は予想通りでした。
2位、3位の演奏を聴けなかったのが残念。

ネット中継で受賞式を見ましたが、
海老審査員長も、第1位の三浦さんも、英語が堪能なのですから、通訳介さず、英語の生スピーチをすればいいのに…と思いました。
三浦さんは、シゲルカワイのピアノの良さが引き出せるプログラム構成を考えて臨んだのだとか。
なるほど。
ピアニストとしての抱負は、とにかくもっと上達できるように日々努力したい、とのことでした。謙虚です。

ファイナリストの皆さん、お疲れ様でした。
私は、結果には関係なく、前の記事に書いたとおり、三浦さん、高木さん、パクくんの生演奏が聴けて、幸せでした。
貴重な機会に感謝です。 
いろいろ思うところはありますが、それはまた、時を改めて。

(画像はネット配信動画より切り取ったもの)
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ファイナル、所用により途中退席しましたが、会場で生演奏を聴いてきました。
私の主観と思い入れ、入りまくりの予想としては、

三浦 謙司
高木 竜馬

の2名は上位入賞すると思います。

高木さん、
シューマンの「交響的練習曲」ただ一曲。
リサイタルの選曲、プログラム構成も審査対象とすると明記されているのに、一曲で勝負というところに、彼の心意気を感じます。
実際、見事な曲作りで、唸らされました。ルバートのかけ方、音質の変化や強弱のつけかたがセンスたっぷり。ドイツ音楽の重厚さは保ちつつも、そこここにウィーン的な(彼、ウィーン在住)遊び心も感じました。フィナーレの音の厚み、圧巻でした。

三浦さん、
ショパンの英雄ポロネーズで、聴衆をぐっと惹きつけ、
ラヴェルのワルツで、彼独特のオシャレなリズム感、洒脱さをアピールし、
最後に、大伽藍が立ち上がるような壮麗なバッハのシャコンヌで〆る、
という、なんともニクイ構成。
ピアノの音色は、無理なくのびやかに飛んできました。寝ていた聴衆も目を覚ました感じ。楽しめるリサイタルでした。

それから、聴いた中では、

パク キョンソンさん(韓国)の
フランス組曲、展覧会の絵
という演奏も、メリハリが効いていて、説得力がありました。
テクニック、ハンパないです。

もちろん、他にも見事な演奏は多々ありました。
あくまでも私の好みです。審査員の好みとはズレるかも。💧

みなとみらいの小ホールは、どんなにピアノを鳴らしても、耳に痛いということはなく、表参道のパウゼとは全く異なる環境でした。
小さなピアニシモの単音は、クリアに聞こえるのです。
逆に、音が厚く、フォルテになると、奏者によっては音の輪郭がぼやけて、意図のつかめない音に聞こえることも。
会場によって演奏の仕方を変えるとか、今まで自分で意識したことはほとんどなかったのですが、これは意識化が必要な訳だ!と納得しました。

タイから参加のジッタカーンさん、
ただ一人のティーンエイジャー、重森さん、
ただ一人の女性、原嶋さん
の演奏も聴いてみたかったのですが、都合がつかず、残念です。

以上、電車の中でスマホ入力いたしました。
審査結果の発表は、当初18:30ごろとの話でしたが、演奏時間自体、どんどん押してましたので、もう少し遅くなるのではと思います。

 
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第1回 Shigeru Kawai 国際ピアノコンクール(略称SKPC)

(加筆)ファイナルのスケジュールが発表されました。
一人30-40分の自由なプログラム。演奏順はセミファイナル時を踏襲しています。
8月4日(金)@みなとみらい小ホール

1. 11:05  ゲルマン キトキン(ロシア)
J. ブラームス / 幻想曲集 Op.116
S. プロコフィエフ / ソナタ 第6番 イ長調 Op.82

2.  11:45 安並 貴史 (日本)
B.バルトーク / 3つの練習曲 Op.18
F.リスト / ソナタ ロ短調 S.178

3. 12:25 パク キョンソン (韓国)
J.S. バッハ / フランス組曲 第5番 ト長調 BWV816
M. ムソルグスキー / 展覧会の絵

4. 13:30 イェ リン (中国)
F. リスト / バラード 第2番 ロ短調 S.171
S. プロコフィエフ / ソナタ 第6番 イ長調 Op.82

5. 14:10 髙木 竜馬 (日本)
R. シューマン / 交響的練習曲 Op.13 (1890年版)

6. 14:50 三浦 謙司 (日本)
F. ショパン / ポロネーズ 第6番 変イ長調 「英雄」 Op.53
M. ラヴェル / 高雅で感傷的なワルツ
J.S. バッハ=F. ブゾーニ / シャコンヌ ニ短調

7. 15:50 サン ジッタカーン (タイ)
A. シェーンベルク / 6つの小さなピアノ曲 Op.19
F. ショパン / 即興曲 変ト長調 Op.51
S. ラフマニノフ / ソナタ 第2番 変ロ短調 Op.36 (1913年版)

8. 16:30 重森 光太郎 (日本)
F. ショパン / ソナタ 第3番 ロ短調 Op.58
J. ブラームス / パガニーニの主題による変奏曲 イ短調 Op.35 第2集

9. 17:10 原嶋 唯 (日本)
F.J. ハイドン / ソナタ ト長調 Hob.XVI:40
F. シューベルト / ソナタ 第19番 ハ短調 D.958
 
 
 (ファイナル進出者)
9 原嶋 唯 (日本)
11 サン ジッタカーン (タイ)
15 ゲルマン キトキン (ロシア)
21 三浦 謙司 (日本)
29 パク キョンソン (韓国)
30 重森 光太郎 (日本)
32 髙木 竜馬 (日本)
38 安並 貴史 (日本)
39 イェ リン (中国)

私がセミファイナルの会場で聴いたコンテスタントのうち、残ったのは
三浦 謙司
髙木 竜馬
お二人だけでした。
私の印象とも合致してます(→拙ブログ記事)。

ファイナルは明日8月4日11:00amより、みなとみらい小ホールにて。
カワイパウゼとはホールの響きが全く違うという話もあり、行ってみようかな~と画策中です。
ファイナルはネット中継もされるようです。(→配信サイト

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第1回 Shigeru Kawai 国際ピアノコンクール(略称SKPC)
セミファイナル1日目:2017年8月1日(火)@カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ」


突然思い立って、行ってまいりました。
コンクールのネット視聴ならぬ生視聴、初体験です!
14時半ごろ~18時半ごろの4時間で、10人分を聴きました。

まず、音が朗々と響くことにびっくりしました。
コンクールに名を冠しているShigeru Kawaiの威力、まざまざ。
同じ会場で私も弾いたことありますが、こんなに響いた?……ハイ、実力の差でしょう

セミファイナルの曲目は、次の(1)(2)。曲順は自由。
(1)古典派のソナタから10分~15分(楽章の抜粋も可)
(2)次の4曲から1曲選択
a)ラヴェル:「鏡」より第1曲「蛾」、b)ドビュッシー:「映像第1集」より「水の反映」、c)フォーレ:即興曲 第3番 変イ長調 op.34、d)スクリャービン:ワルツ 変異長調 op.38

で、これらの曲に、そんな大音量が必要なのか??という疑念も沸きました。
ピアノが咆哮しているかのような演奏も、たびたび現れましたが。。。
審査員の先生方、最後部に丸テーブルを設置して採点(?)されているようでしたが、会場後部というのは、とくに音が朗々と響くのですね(途中で席を移動したりした結果、判明)。
吠えるピアノを聴きつづけるのは、よほどの体力が必要かと。頭が下がります。

そんな中、ピアノが「のびのび、楽しくお茶目に語る」演奏がありました。
三浦謙司さんの、ベートーヴェン ソナタ 第10番 ト長調 op.14-2。
ピアノ学習者なら弾いた記憶があるような曲なのに、全くの別物。唖然としました。
クリアで美しい音色が、多彩に変化。リズム感がとにかく素晴らしい!
音楽が生き生きしています。
続く「水の反映」も、ハッとするような音色が、まさに反映のキラキラ感を演出。
とっても清新に響きました。

実は、今日、突然会場に足を運ぶ気になったのも、彼の名前を見つけたから。
2015年の浜松国際コンクールで、日本人でただ一人、セミファイナルまで進んだ彼。
その演奏(海外在住で、当時ほぼ無名だったかと)をネットで聴き(→過去の拙ブログ)、いつか生で聴きたい!……と思っていたのでした。
ほんと、行ってよかったです。実に魅力的でした。また是非聴きたい!!

他には、何度か聴いている高木竜馬さんも、相変わらずの”洗練の美”でした。
ハイドンの片手の単旋律をじっくり聴かせられる人は、そういないように思います。
「水の反映」のイメージでいうと、
高木さんは優美なプリンセス、三浦さんはコケティッシュな妖精、といったところでしょうか。

ピアノに生き生きと語らせること、リズムをものにすること、
私も心掛けたいです。
勉強になりました。
20170801


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