東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 
第310回定期演奏会
2017年10月19日(木)19時開演 21時終演
@東京オペラシティコンサートホール

指揮:飯森範親
チェロ:岡本侑也

≪プログラム≫

チャイコフスキー イタリア奇想曲 作品45
チャイコフスキー ロココの主題による変奏曲 イ長調 作品33
 (チェロのソロ演奏によるアンコール)
 ジョヴァンニ・ソッリマ作曲 ラメンタチオ

~休憩~

チャイコフスキー 交響曲第4番 ヘ短調 作品36

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岡本君がエリコンで2位になって(→2017年6月のネット追っかけ記録)すぐにこのコンサートを知り、思わず「ポチリ購入」してしまったもの。
生で聴く岡本君、またまた進化を遂げていまして、びっくりしました。

会場のほぼ中央という位置の影響もあるかもしれませんが、
チェロの朗々たる美音に酔いしれました。出だしの一音からハート鷲掴み状態。
曲目解説に言う
「可愛らしい主題」「妖精が飛び回るように軽快な第1変奏」「さらに急かされるようなテンポになる第2変奏」「独奏チェロが伸びやかで雄大な旋律を奏でる第3変奏」「上品なダンス風の第4変奏(途中で独奏チェロの短くも激しいカデンツァが挿入される)」(以下略)
といった曲想の流れを、見事な音楽性で表現していました。すごい技巧的な箇所も、テクニックよりもまず歌が届く感じ。。。

拍手鳴りやまず……で、アンコールに度肝を抜かれました。
なんと、岡本君自身の「歌」(といっても歌詞はなし)つきの演奏。美声でしたよ。チェロと声との不思議な和声は、宗教的な響き。
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Giovanni Sollima 作曲  Lamentatio

って言われても、時代もなにも全く知りません。。。で、ググってみましたら、
Giovanni Sollimaは1962年イタリア生まれの作曲家、チェリスト。なんと私と同い年。
びっくり。現代曲だったとは。。。てっきり、ラ・フォリア等と同時代の古い曲かと思いました。
でも、確かに、……チェロのネックを上から下までフルに使う、弦を押さえる手がダイナミックに動き回る……そんな曲調がそう古いはずありませんね。
Youtubeにも作曲家自身の演奏とか、何人かの演奏が既に上がっていましたが、私としては今日の岡本君の演奏には及ばないと思います。
格調の高さが際立つ、一種、凄みのある美しさでした。チェロという楽器の魅力に改めて開眼。

オール・チャイコフスキーの音楽会。
ちょうどヴァン・クライバーンのチャイコフスキーコンクール参戦記録を読んでいるところで、このタイミングでの鑑賞となったことにご縁も感じます。よいコンサートでした。