PIOピアノ雑記帳

ピアノ、音楽関連の話題を主とした雑記帳blogです。

2020年7月1日(水)21時~
Host : Keitaro Harada 原田慶太楼
Guest : Alessandro Beverari アレッサンドロ・ベヴェラリ(東京フィルハーモニー交響楽団・クラリネット奏者)
  • ロベルト・シューマン:幻想小曲集作品73(Robert Schumann:Drei Fantasiestücke Op. 73)
2020-07-01 (3)

演奏動画を見る前の本人の弁。
15歳で初めて演奏してから、ずっと自分と一緒に成長していく曲、とのこと。
クラリネットの技巧としては難しいわけではないが、
ピアノとの合わせ、そして音楽的に演奏することがとても難しい、と。

子ども時代、親戚の吹くサクソフォーンにあこがれて吹奏楽を始めたところ、
「あなたはサクソフォンには背が低すぎるから」
とクラリネットをすすめられた、と。

そして、数々の国際音楽コンクールで受賞歴を重ね、
2018年のチャイコフスキーコンクール、木管部門で第3位に。
画像の背景からもわかるように、一緒に視聴した動画はチャイコンのときのもの。

「暗譜をしてこそ、音符ではなく音楽が表現できる」
「子ども時代は、キーウイ畑の中で練習していた。気持ちがよかった」
「今は毎日日本語学校に通っている。楽しい」

原田さんにイタリア語で質問されても、英語で答えていたアレッサンドロくん。
きっと視聴者にわかりやすいように、という配慮ですね。
2016年に大学卒業っていいますから、ほんと若者なのに、素晴らしい。
日本語の発音もよくて、チャーミング。

魅力的な彼の人柄が伝わってきました。
アーカイブでも聞けます。おすすめ。
それにしても、毎日配信して既に61回って、すごいですね。このシリーズ。

遅ればせながら、
日曜日配信のショパン生家でのリサイタルをアーカイブ視聴しました。
今回の演奏者は、2015年のショパコンのファイナリスト、
シモン・ネーリングくん。

直近2017年のルービンシュタインコンクールで優勝し、
次回ショパコンの予備予選免除資格を得て、再参加を表明しています。

素晴らしい演奏で、圧倒されました。
ゆったり聴いてなんていられません。
集中力と深さと推進力のあるパワーに、息をのんで聴き入るという感覚。

<プログラム>
  • Nocturne in E flat major, Op. 55 No. 2
  • Etude in A flat major, Op. 10 No. 10
  • Impromptu in G flat major, Op. 51
  • Impromptu in F sharp major, Op. 36
  • Piano Sonata No. 3 in B minor, Op. 58
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最初に弾き始めるまでの精神統一の姿、
そして演奏中の姿勢。
それを見るだけでも、納得です。
素晴らしい音は、見事に統合した身体の動きから生まれることも、改めて実感。
たいへん勉強にもなりました。

前回のショパコン予備予選の彼をたまたまLIVEで聴いたのですが、
そのときから比べたら、ほんと、すごい進化です。
そういう意味でも感動しました。

LIVE配信:2020年6月28日14:00開演
@浜離宮朝日ホール

ピアノ:務川慧伍 反田恭平

<プログラム>
ラモー : ガヴォットと6つのドゥーブル
Rameau : Gavotte et 6 doubles(務川慧悟)
ラヴェル : スペイン狂詩曲
M.Ravel : Rapsodie espagnol(Primo 務川慧悟、Secondo反田恭平)
モーツァルト:2台ピアノのためのソナタ ニ長調 K.448
W.A.Mozart : Sonata for Two Pianos in D major K.448
(Primo 務川慧悟、Secondo 反田恭平)
ラフマニノフ:2台ピアノのための組曲第2番 Op.17
S.Rachmaninoff : Suite No.2 Op.17
(Primo 反田恭平、Secondo 務川慧悟)

アンコール
モーツァルト=グリーグ:ピアノソナタ第16番第1楽章
2020-06-28 (5)

心に沁みるコンサートでした。
事前には、反田君の方が前面に立ってのプロモーションを繰り広げていましたが、
コンサートそのものでは、務川くんの個性に反田君が寄り添っているように感じました。

冒頭のラモ―、そしてモーツァルトが秀逸でした。
非常に端正で、音色を重んじる音楽づくり。
実は、本日、義理の母の告別式と重なるLIVEコンサートとなり、
オンデマンドで視聴したのですが、
こういう特別な事情もあって、古楽らしい響きを伴った端正な音楽がすっと胸に響きました。

ありがたかったです。
その意味で、俺様感が際立つと感じていた反田君を見直しました。
彼はほんと、プロデュース能力が高いのですね。さすがです。

演奏直後の
「楽しかった!」
いい言葉です。コンサートの醍醐味。リハーサルとは異なる感覚。
なるほどです。

ラストのラフマニノフ。
つい先日、角野隼斗×亀井聖矢で聴いたばかりでもあり、
どういった違いが感じられるのか、興味津々で聞きました。

「二台ピアノ曲として、僕らにとっての一生のテーマ曲」
「この曲で47都道府県に行きたい」
20台にして、このパースペクト。すごいなあ。
ラフマニノフは、ロシアに造詣の深い反田君が第1ピアノ。
やはりアピール性より、内面の深さを追求する音楽だと感じました。
付き合いの長い二人ならではの、大きなルバートも印象的。

「この一瞬にかけるのが久しぶり」
体感時間が長かったとのこと。
そして、
「遊びますか」
と始まったアンコール。可愛らしいアンコール。
なんと、繰り返しでは第1ピアノと第2ピアノを入れ替えて弾いていました。
おおお。相手パートも併せてマスターして臨む二人。さすが。

演奏者自身が楽しんでいることが伝わったコンサートでした。
聴いてよかったです。ご両名に感謝。

今朝のNHKニュースより。
大野和士氏と、東京交響楽団の試みとして、
covid-19対策を、専門家も招いたうえでの具体的な実験が始まった、とのこと。

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「ウィズコロナ時代」、
グローバル化すれば、常に「ウィズ新型ウイルス時代」となってしまうのかも。
そんな中、オーケストラが活動再開するための指針が提示されるのを待っていられない、
当事者が専門家とともに、客観的なデータを積み上げていこう、とのことでした。

さすがに演奏者同士の間隔2メートルではいい演奏にならないのですね。
感覚的に納得です。
管楽器は特に大変そう。。。
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当事者が「再開のプロセス」を自ら発信していくって、いいスタンスだなあと共感しました。

Covid-19禍で、ピアノの蓋もほとんど閉じっぱなし。
その影響もあるのか、
On-line配信の準備と実施と事後報告に追われるばかりの現況ゆえか、
気分もふさぎがち、ヤバイ感がいや増しに増してきていました。

そんな折、
何度かお世話になったピアニストの方の私邸スタジオでの
対面公開レッスン再開のお知らせメールを受信。

聴講生4名、受講生2名の枠で再開します。
聴講希望者多数につき2日間開催としたため
受講生、あと1名募集中ですよ!


あとさき顧みず、衝動的に手を挙げてしまった私だったのでした。
それ以来、慌てふためいての自主練決行……といっても1日1時間がせいぜいでしたが。

「変わった曲をもってくる人」

というカテゴリで認知されている私です。(別名イロモノ枠とも?)
ピアノの生音、やっぱりいいですね。
私の前の方の、シューベルトのレッスンを聴講しただけで至福感いっぱい、
お腹いっぱいになってしまって、
「ありがとうございました」
と、もう帰ってもいいかなあ……という気持ちになってしまいました。

気を取り直しての自分の番。
「すべてが楽譜に書いてある」
「ちゃんと楽譜を読み込んでいけば、音楽が生まれる」
という基本に立ち返らせていただきました。

それから、曲の全体像をつかむこと。
どこの部分が一番伝えたい中心部なのか、そこを決めて全体を組み立てるべし。
細かいところに悩む前に、まずはそこ。
「ここが堪らない、なんて美しい!」
と、曲を愛する気持ちを、遠慮しないで出せばよい。


自分はどんな地平に立って、弾きたいと思っているのかな
と考えさせられました。

「思い立ったが吉日」とばかりに、行ってきました。
コロナ対策のため、事前に時間を予約する必要がありますが、「押し合いへし合い」になることなく、ゆったり鑑賞できるので、これはいいシステムだと思います。
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朝から授業を二つやって、ねじり鉢巻きで仕事もこなして、
  • 16時~16時半の間に入場
という予約券で、入りました。
この時間帯、おすすめです。
17時半で閉館ですが、特別展を見てから常設展もざっと見て回る余裕がありました。
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特別展のほうは、よく考えられた展示だなあと思いました。
ヨーロッパの美術史の流れや、
覇権の移り変わりなどもよくわかり、興味深かったです。

一番印象に残ったのは、最初の部屋

Ⅰ イタリア・ルネサンス絵画の蒐集

15~16世紀の絵画だというのに、なんと鮮やかな色使い。
圧倒されました。
これは、ヨーロッパの北の方の国々が、イタリアという国にあこがれたわけだなあ、と実感。

呼び物になっていた、
フェルメールの「ヴァージナルの前に座る若い女性」は、
ヴァージナルという鍵盤楽器に心惹かれましたが、光線の加減によってもたらされるインパクトは、ほかの作品ほどではなかったような。。。
それよりも、常設展で見た「聖プラクセディス」のほうが印象的でした。
(➡こちらの個人ブログで解説されているのを発見)

ゴッホの「ひまわり」、充実した解説でした。
本物の絵より、解説の充実度のほうが印象的だったくらい。

見やすい、わかりやすい、という点では一押しです。
でも、
国立美術館といえば、
この上野の国立西洋美術館の常設展だって、なかなか見事じゃないか!
とも思いました。
閉館間際という時間帯もあったでしょうが、
大きなモネの水連の絵に囲まれた空間をほぼ独り占めできたりして、至福の時を過ごしましたよ。

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緑と展示室とのコラボもお見事。
いい時間でした。

仕事のやりとりでの必要に迫られて、Facebookを見ていたら
Live 配信中との表示があったので、そのお部屋に行ってみました。

『幸太の部屋』

ヴァイオリニストの長原幸太さんの配信です。
私の記憶の中では、「20代でコンサートマスターに就任した、はじけたお兄さん」という印象だったのですが、いつの間にか、若手の域を脱しておられたのですね。

既に配信開始後30分以上経ってからの鑑賞でしたが、
コメントで寄せられるアンコールに次々と答えて行かれている様子でした。
楽譜を探して、すぐに対応できるなんて、すごいなあ。。。ピアニストの桑生 美千佳さんも。

聴いた範囲の曲目は……

シューベルト」魔王の冒頭(ヴァイオリンソロ)
ベートーヴェン:スプリングソナタ第1楽章
パガニーニ:カンタービレ
グラズノフ:瞑想曲

本当はこの後も続いていたですが、所用により退室。

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貫禄の演奏でございました。

一昨日の記録です。
2020年6月20日(土)11:00開演 13:30終演
@サントリーホールブルーローズ(無観客有料配信)

 出演
弦楽四重奏:
 クァルテット・インテグラ(三澤響果、菊野凜太郎、山本一輝、築地杏里)
 タレイア・クァルテット(山田香子、二村裕美、渡部咲耶、石崎美雨)
 チェルカトーレ弦楽四重奏団(関朋岳、戸澤采紀、中村詩子、牟田口遥香)
 クァルテット・ポワリエ(宮川莉奈、若杉知怜、佐川真理、山梨浩子)
ピアノ三重奏:
 トリオ・ムジカ(柳田茄那子、田辺純一、岩下真麻)
 トリオ デルアルテ(内野佑佳子、河野明敏、久保山菜摘)
アミクス弦楽四重奏団メンバー(宮本有里、山本周、松本亜優)
曲目
■トリオ・ムジカ
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番 変ロ長調 作品97「大公」より 第1楽章、第2楽章
■チェルカトーレ弦楽四重奏団
シューマン:弦楽四重奏曲第3番 イ長調 作品41-3 より 第3楽章、第4楽章
■タレイア・クァルテット
ヤナーチェク:弦楽四重奏曲第2番「内緒の手紙」より 第1楽章、第4楽章
■アミクス弦楽四重奏団メンバー、トリオ デルアルテメンバー
シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 D. 956 より 第1楽章
■クァルテット・ポワリエ
ブラームス:弦楽四重奏曲第1番 ハ短調 作品51-1 より 第1楽章、第2楽章
■クァルテット・インテグラ
シューベルト:弦楽四重奏曲第15番 ト長調 D. 887 より 第1楽章
■トリオ デルアルテ
ドヴォルジャーク:ピアノ三重奏曲第3番 へ短調 作品65 より 第1楽章
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久しぶりに妹宅を訪ねたので、一緒に鑑賞。
若者たちの技量の高さにびっくりしました。
中でも、
チェルカトーレ弦楽四重奏団、クァルテット・インテグラの演奏は生で聴いてみたいなと思いました。

2020年6月20日(土)19時10分開演 21時終演
@浜離宮朝日ホールにて無観客配信(実は録画配信だった)

ピアノ:角野隼斗、亀井聖矢

<プログラム>

チャイコフスキー:組曲「くるみ割り人形」 Op.71a (2台ピアノ)1st角野 2nd亀井

~休憩~

バッハ:半音階的幻想曲とフーガ(亀井ソロ)
ショパン:スケルツォ第1番(角野ソロ)
リスト:ラ・カンパネラ(亀井ソロ)
サンサーンス=リスト:死の舞踏(角野ソロ)

~休憩~

ラフマニノフ:組曲第2番 Op.17(2台ピアノ)1st角野 2nd亀井

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すごい実力者である若者二人の共演。
さすが、その技術力、熱量の高さと集中力に圧倒されました。
視聴者数の多さもあったのでしょうが、当初、画質も悪くて動作がカクカク、音質もよくなくて焦りました。
幸い、アーカイブでは修正されて、視聴可能期間も延長される予定とのことです。ほっ。
本日中であれば、まだ視聴券が購入可能とのこと、おすすめです。

すべて聴きどころではあるのですが、
個人的には、ソロの第1曲目、亀井君のバッハにびっくりしました。
聴かせどころ満載の演奏でありながら、正統派感にあふれた洗練さも持ち合わせているって、なかなかできることではないと思います。

それから、画像にもあげたトイピアノ、
「くるみ割り人形」のチェレスタの音色としてまさにドンピシャ。
Twitterでも、頻繁にトイピアノを演奏していた角野くんならではの仕掛けですね。お見事。

休憩時間中は、楽屋トークまで披露され、
角野君が言っていたとおり
「ドキュメンタリーを楽しむように見てください」
という感覚でした。
楽しめました。
2020-06-20

実際には収録済みのものを配信していたため、
今日は、演奏者二人も観客気分で視聴していたとのこと。
そのまま、終演後すぐにその場から二人でYouTube配信という小粋な計らいも。
なんとも素直で自然体の二人のトークから、
ファツィオリのピアノで、チャイコフスキー「白鳥の湖」を連弾でアンコール演奏。

2020-06-20 (1)

サプライズに満ちた、それでいて正統派のコンサート、堪能いたしました。

3日前(2020年6月15日)にLIVEで聴いたものの、記録する時間がとれなかった配信。
実は、本日の上野耕平君以上にインパクト大だったのでした。
ゲストは、指揮者の田中祐子さんです。
彼女、そこにいるだけで、話している時のジェスチャーだけでも惹きつけますねえ。
なんともチャーミング。
彼女の、「小学校の合唱団の伴奏ピアニスト」から始まったキャリアも聞きどころ。

しかし、やはりこれも最後の方、慶太楼さんの指揮者キャリアの積み上げ方
というトピックが、さらに衝撃的でした。
パトロンからお金を億単位でもぎ取ってくるのが、何よりの仕事だと。
そういう力を持っていてこそ、仕事が来るのだ、と。
アメリカならではの事情、とのことでしたが、ほんとびっくりでした。
で、彼自身の結婚も、社会的立場を確固たるするために必須なのであったと。
むむむ。
いろんなバックグラウンドを持つ音楽家がいるものなんですね。



指揮者をゲストに、といえば
最近、大きなコンクールで優勝して話題をさらった沖澤のどかさん、
6月29日に登場される予定とのこと。楽しみです。

今後のスケジュールはこちらから確認できます。

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